アレルギーのある子どもの子育て
戸惑い、不安、困惑とともに
子どもの始めての食物アレルギーの血液検査で、通常値の何千倍もの数値が出たとさには本当に心配でした。診ていただいた先生の困り果てた姿を見てとても不安になったのを覚えています。今でも,食べることができないものはたくさんありますし,当時と比べて数値がひどくなったものもあります。いろいろなものを食べられるようになるには、時間がかかります。根気よくつきあっていかなければならないと思います。(1歳女の父)
こんなことがありました
我が子の食物アレルギーは重度で,食べ物の匂いでも反応が出てしまいます。このため,新幹線利用時には,車掌さんに頼んで多目的室を利用させていただいてます。食物アレルギーやアナフィラキシーについて知らないか,理解のない車掌さんの場合は,多目的室が空いていても確保することができません。そんな時は、目的地まで「近くに座っている人が、卵を食べ出さないか,パンを食べ出さないか」と常に緊張しながらのヒヤヒヤ道中になってしまいます。(1歳女の父)
うれしかったこともありました
家族旅行の際の宿の手配は大変です。大半のところは食物アレルギ一対応していませんし,案内パンフレットでは対応可と書いてあっても問い合わせてみると、実はそうでなかったりするところもあります。
そんな中,こちらの状況を理解していただき,快く受け入れていただける宿もありました。実際に利用させていただくと、料理も特別に考えていただき,スタッフの皆様も優しく接してくださいました。いつも宿探しに苦労する分,こういう出会いがあることに感謝です。(1歳女の父)
戸惑い、不安、困惑とともに
重度の食物アレルギーと診断され,ほとんどのものを除去しないといけないと言われた時には、この先どうやって食事をさせたら良いのかずいぶん悩みました。いつ発作が起きるかわからないので,毎日いろいろなものに敏感になってしまい,日々の生活にも疲れてしまいます。
また,病院の先生によってや、皮膚科か小児科によっても治療法や方針が違うので困ってしまいます。(1歳女の母)
こんなことがありました
アレルギーのため,食物や匂い,化学物質などいろいろなものに反応するので,行動する場所、時間,食べ物を制限しています。そのことを友だち、知人に話したとさ、「過保護なの?」と言われ、悲しかったです。(1歳女の母)
戸惑い、不安、困惑とともに
6才の息子は重度の食物アレルギーです。
食べられないものはいろいろありますが、特に牛乳や卵はアナフィラキシーといって命にかかわる症状を起こします。授乳期は、母乳を介して息子は夜中じゅう,血が出るまで身体をかきむしり,眠る事ができなくなるので、私も除去をしていました。二人目の娘は、離乳食のうどんを一口たべて,呼吸障害を起こし、顔が真っ赤に腫れ上がりました。今では小麦は食べることができるようになりましたが、我が家には牛乳と卵は存在しません。子ども達が食べ物で苦しむたびに何度も私も身を引き裂かれるような思いで病院に走りました。(6歳男・3歳女、0才弟の母)
うれしかったこともありました
重度のアレルギーの子を持ったためにもちろん大変なことはたくさんありました。でも私達家族にはとても大きな気づきがありました。それは「人と比べない幸せ」です。私達が越えてきたいくつものつらい夜が家族の絆を深めてくれたのです。
そしてやはり人との出会いが私達を強く支えてくれました。「かわいそう」と言われた事は一度や二度ではありませんが,「大変なんやろ,いつでも息抜きしにおいで」と声をかけられ救われたこともあります。私は、子育てを通して,目には見えない大切な事をいつもそうやってたくさん教えてもらっています。(6男・3才女,0才弟の母)